能登の夏を熱くする、愛情たっぷりパワフル大祭「あばれ祭り」

能登半島の夏を彩る「キリコ祭り」の先陣を切るのが、毎年7月の第1金・土曜日に開催される「あばれ祭り」です。舞台となるのは、石川県鳳珠郡(ほうすぐん)能登町の宇出津(うしつ)地区。イカ釣りなどで知られる活気あふれる豊かな港町です。

このお祭りは、宇出津の地に鎮座する八坂神社の夏祭りです。白山宮と酒垂宮(さかたるみや)の両宮司が共同で奉仕し、双方の神職と氏子ががっちりとタッグを組んで運営する、まさに町をあげての大祭。その歴史と伝統から、石川県の無形民俗文化財にも指定されています。

祭りの初日には、大小約40基もの巨大な「キリコ(奉燈)」が登場。鐘や太鼓のお囃子とともに町中を練り歩き、燃え盛る巨大な松明(たいまつ)の周りを火の粉を浴びながら乱舞する姿は、港町ならではのエネルギーに満ちあふれています。

そして、このお祭りが全国的にも有名になった最大の理由が、2日目に登場する主役の神輿(みこし)に対する「規格外のおもてなし」です。

担ぎまわった神輿を、なんと路面にドスンドスンとたたきつけ、時には火を放ち、最後は川や海に投げ込んで、原型をとどめないほどに壊してしまうという凄まじい荒っぽさが見どころとなっています。

ほかの神社でこんなことをすれば間違いなく神様から大目玉を食らうところですが、ご安心ください。実は、八坂神社の神様は「乱暴に扱われれば扱われるほど大喜びする」という、とっても豪快でアクティブな気質の持ち主なのです。

漁師町の人々が持つ有り余るパワーをすべてぶつけて、あばれる如く大立ち回りをして神輿をボロボロにするのは、神様への「最上級の愛情表現」。氏子たちがダイナミックに暴れれば暴れるほど、神様は「おお、今年も元気があってよろしい!」とテンションが最高潮に達します。

神様が歓喜すればするほど、町には大漁や海上安全、無病息災といった特大のご利益がもたらされると伝えられています。神様も町の人も一緒になって思い切りエネルギーを爆発させる、愛情と活気に満ちた、全国でも類を見ない痛快なお祭りです。

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